知らんがなってとこですが、他のシステム開発よりも小回りが利く分、分散開発環境は乏しいとしか言いようがないです。。。
大抵のシステム開発では、以下の環境が揃っていて、分散開発が主流です。(というか、当たり前)
・プログラムの履歴(バージョン)管理
・デザインとプログラムの分離
・デバッガー
・共通開発環境の自動製作
・バグや要求管理
・ガントチャートや期日管理を用いたシステム工程管理
では、一つづつ見ていきましょう。
プログラムの履歴管理
他のシステム開発でリソース等を管理して過去のプログラムへのロールバックをする際、履歴管理は重要です。
でも、無いんですよ。FileMaker周りには。
「やってはいけない履歴管理」として他システム開発ではよく言われる「ファイル名+日付」が慣例的に行われているような気がします。
これ、重要だから本当はFileMakerでもなんとか履歴管理ツールを導入してやっていってほしい。
とはいえ、ユーザが手軽に(といってもきちんとしたシステムを作るにはプロが介在しますが)作れるDBという売りの場合、そういった小難しいことを提案しても
「別に日付で管理してもいいじゃん」
となって、説得するのに骨が折れそうです。
これがあるとどう分散開発に有利になるかというと、バージョンごとに保持することで、新バージョンへの影響を少なくし、旧バージョンの修正を行う人、新バージョンの追加機能を開発する人、のように分担して開発が可能になります。
バージョン管理ツールには大抵ブランチ(一つのバージョンを複数に分けて開発)できたりマージ(修正が済んだバージョンを本流に戻す)ができたりするので、多人数小機能追加を行い、小時間で物が出来上がるようになっています。
FileMakerではデザインとプログラム(スクリプト)が一緒になっているので難しい分があるかもしれませんが、できる限りこういうことができてくると、一人で抱える作業量はだいぶ減るのではないでしょうか?
デザインとプログラムの分離
これはできそうな気がしますが、ちょっと片手落ちな感があります。
例えばWebサイト構築であれば、ページのデザインを作る(html,css,scriptなど)人、その裏側で動く機能を作る人、運用のためのスクリプトを作る人などと作業を分担して行います。
FileMakerではあらかじめ用意されたテーマのデザインがそれなりに使える感じなのでユーザ的にはありがたいですが、FileMakerシステム開発屋さんは独自のテーマを作って提供することが多いです。
ここがちょっと問題。
テーマの分散開発はできますが、ページの統一されたデザインは分散開発できない、というところです。
テーマを入れてもページのサイズは変わりません。
テキストの位置も変わってくれません。
はっきり言ってめんどくさいです。
一つのテーマを入れたらそのまま自動的にレイアウトが固まってくれないでしょうかね〜。
デバッガー
一応FileMakerにもあるんです、デバッガー。
でも、デバッグした結果がどこかにリポートされるわけでもなく、単に変なところがあるから追ってみて目でチェックしてOKでした、っという感じになりがちです。
機能的に充実してほしいというところが本音でしょうか。
共通開発環境の自動製作
これも本当にほしい!
必要なツールはFileMakerだけなので、用意するものなんてないじゃん?と考えるかもしれませんが、例えばスクリプトのそのプロジェクトにあった自動生成機能や他DBへの接続が必要なら、最初に一発ぽちっとボタンを押すだけでその接続を作成してすぐに作業に入れるようにしてほしいわ。
まぁ、この辺も複数人数での開発ではないから必須ではない、と言われるのがオチかもしれませんが、例えば開発会社で共通の開発環境があることで、受注した開発案件で使い回してで間接製造費はトントンに落ち着いてくるのではないでしょうか?
バグや要求管理
これも、整備している開発会社は少ない気がします。
バグや要求管理ツールは、開発言語に関わらずどんなシステム開発でも導入できるので、ぜひとも使ってみてほしいところです。
Excelでもそれなりにやってるよ、と言っても、Excelはそんなにバグ管理しやすいツールなのでしょうか?
一度いつでもどこでもみんなが見れて解決できる管理体制ができれば、これほど楽なことはないのです。
ガントチャートや期日管理を用いたシステム工程管理
バグや要求管理のツールには、大抵ガントチャートや期日管理機能がついています。
Excelで日にちをソートして、、、というのではなく、もっと見やすくみんなが一目見て現在の状況が分かる体制を作ることが大切ですよね。
〆るよ
それぞれの項目においてFileMakerで分散開発が可能かどうかを考えましたが、やっぱりFileMakerでも分散開発したいです。
FileMaker案件を受注してみると、結構大きなボリュームなのですよ。
他のシステム開発ではもっと何千万もするようなプロジェクトで作るよね、というようなのを一人で(実際には仕様を決めたりチェックしたりと複数人いますが)作るのは結構キツイです。
単純に言っちゃえば、FileMakerでバグ管理やガントチャートなんて作れそうなもんなので、作って売ればもしかして売れるのかも、、、と思ってしまいますが、ユーザレベルの方が多いFileMaker界隈でお金を払ってくれる人がいるのかどうかが不安です。。。
だがしかし、これをちゃんと仕事としてやっていくには、やっぱり必要だなーと山場を迎えている今日この頃なのでした。